〜前回のあらすじ〜
杉くんは交際経験ゼロで、女性がどんな男を好むかも知らない。だからあたしが教えてあげてるのよ!くらいのつもりで杉くんに暴言を吐きまくるぐり。杉くんは優しいから何も言い返さない、いや、言い返せないだろうと踏んでいたぐりだったが…!?
LINEや電話でのケンカはまずいとよく聞きます。
なぜなら顔が見えないから。
面と向かうと言えないことも、LINEだと不思議と言えてしまう。
だから厄介なのです。
杉「あのさ、さっきから何なの?」
ぐり「?」
杉くんの逆襲、スタート。
杉「まず、職場のこととか給料のこととかぐりちゃんには関係ないし、とやかく言われる筋合いはない。」
杉「ずっと黙って聞いてたけど、よく人のことそんな風に言えるよね。長年の友達ならまだ分かるけどさ、知り合って2週間くらいなのに。性格悪すぎ」
杉「そもそも、働いたことのないぐりちゃんに何が分かるの?働いた経験も、働く目処さえも立ってないやつが偉そうに何言ってんだよ」
杉「そんなんだから就職決まらないんじゃない?
スペックはそこそこあるかもしれないけど、お前中身がクソすぎ。人としてどうなの。」
杉くんの正論がぐりにクリティカルヒット!
きゅうしょにあたった!
もちろんショックは大きい。
けれどそれだけ言われても、不思議と腹ただしい気分にはなりませんでした。
きっと自分は誰かに怒られたかったのだと思います。
就活が上手くいかなくてグズグズになっていた時、親、友達、先生など皆が「急がなくていいんだよ」と優しく声をかけてくれました。
けれど私はそれがとても辛かった。
何らかの原因で就職が決まらない、ダメな自分を誰かに叱って欲しかったのです。
こうやって人間性まで否定した杉くんの言葉は、不思議と自分に浸透し、なぜか救われたような気分になりました。
「ブロックするならどうぞ」という杉くんのLINEに、「教えてくれてありがとう。」と伝え、その後謝罪と反省の旨を送信しました。
杉くんとはこれで終わったかのように思われましたが、数日後、「俺は優しいからあんくらいでブロックしたりしない」というドヤ顔LINEが届きました。
ありがとう、杉くん。
けどやっぱり君との将来は考えられない😂