就活失敗したから婚活してみた(忘備録)

内定無しで大学を卒業した24歳。現実逃避として始めた婚活経験がけっこう面白かったので書き残します。

理系さん二次 ③

薬草蒸し風呂から出た後、「ヘルニアの腰の調子がすこぶる良くなった」とご機嫌な理系さんと温泉地を散策していたその時。

理系さんの身長183センチを田舎の低い屋根が襲った!!

頭を抱えてうずくまる理系さん。

それを見てあたふたするぐり。

理系「やばい…血が出てる…」

ぐり「病院行きますか?」

理系「そうしようかな…」

不幸中の幸いか、私のマンションの目の前での出来事だった。

「先に冷やした方がいいかも!うちに行きましょう!」という言葉を飲み込んだ。


部屋が汚いのだった…。

交際前の、でも気がある男性を部屋に連れ込む勇気なんてないピュア乙女心を言い訳に、部屋の掃除を完全にサボっていた。

ここは仕方ない。

とりあえず部屋に戻り、保冷剤のみ取ってきて理系さんに渡した。

ぐり「とりあえずこれで冷やしましょう」


その後、理系さんのテンションはだだ下がりだった。よほど痛かったのだろう。

でもあたしだったらどんなに痛くても、デート中の相手の前でそんな顔をしたりしないんだけどな。なんてちょっとこっちも微妙な感じになった。


その後のことはあまりよく覚えていない。

頭ぶつけ事件に気を取られていたのと、その日の夜どうやってこの人を口説こうかということで頭がいっぱいだったのかもしれない。

理系さん 二次②

未読スルーの件はおいといて、さっそく温泉地デート開始。

まずは名物の温泉蒸し。

休日ということもあり、流石に人が多い。

予約はできないので、順番待ちリストに名前を書いて、呼ばれるまで近くの足湯に浸かって待つシステム。

理系さんから〇〇通過の連絡が必要だったのはこのためでした。

どんなに空いてても30分待ちは確実なので、〇〇を通過したしたタイミングで名前を書きに行けば丁度いいかと思ったのです。

私の作戦は大成功。足湯を楽しめるくらいの適度な時間で温泉蒸しレストランに入ることができました。


LINEでやりとりはしていたものの、会うのは2回目なのでやっぱり緊張します。

あるときはホステス並みのトーク力を発揮するぐりですが、こんなときに限ってそれができません。


理系「いや〜、晴れの温泉街はいいですね〜!3ヶ月前に来たときは豪雨だったからほんと大変でしたよ!ホテルにある屋外の温泉プールに行く予定が、豪雨でなんと避難所と化してたからね!あっはははは!!!」

とかなんとか言いながらひとりで笑っている理系さんは相変わらず1ミリも緊張していないようだ。そしてあいも変わらず文体とリアルのギャップが激しい!


けれど、お店に入って温泉蒸し体験をし、食事をしていると徐々に普段のペースが戻ってきました。

理系「敬語やめていいよ。こっちも外させてもらったし。」

ぐり「そうですね。じゃあ徐々に。」

敬語が抜けるとあら不思議。もっと話しやすくなりました。


温泉蒸し(昼食)クリア。

次は薬草蒸し湯。

温泉の蒸気サウナと温泉でとりあえず長旅の疲れを癒してもらうつもりが、ちょっとした事故に…。

理系さん 二次

午前11時頃に到着するとの連絡を受けていたこの日の朝、私はとても焦っていた。

「〇〇を通過したら一度連絡をください」と送ったLINEに、11時を過ぎても連絡がないのだ。表示は未読。


さらに言えば、昨晩送っていた「明日は楽しみにしています!」に対する返事もない。

ちなみにこれには既読はついている。

きっと寝てるんだ!そう自分に言い聞かせるも一向に鳴らないiPhone。


ドタキャン&ブロックの文字が頭をよぎる。


居ても立っても居られず童貞先輩に電話。


ぐり「理系さんから連絡がないんです〜〜泣

もうとっくに〇〇を通過してこっちに着いてる時間なのに〜〜泣」

童貞「wwwwwwwwww」

ぐり「これってまさかドタキャンなの!?」

童貞「もうそれしか考えられんやろ。残念。諦めるんだな。」

ぐり「え〜〜〜〜涙涙涙」


事前に支払った今夜のレストランどうしよう…誰か今夜暇かな?などと次のことを考えていたその時、わたしのスマホが鳴った。


理系「今〇〇通過しました」


バス遅れてるならそう言ってよ!!!

てか「了解」くらい言って欲しいな!!!涙目


この後予定より30分遅れで到着した理系さんにかけた第一声は不本意ながら、

「LINE…見たなら返事くらいくださいよ…」

になってしまいましたとさ。


でも来てくれてよかった。

いよいよデートのスタートです!