現実は…。一次面接理系さん編②
初デート(という名の一次面接)に堂々の遅刻。
お詫びとして自ら昼食をご馳走するとの旨を伝えると…
理系さん『大丈夫ですよ!乗り換えなんてうまくいく方が珍しいですから(笑)
ゆっくりで良いので、気をつけてお越しください。』
やさしい。
これで見た目までタイプなら『初めまして。突然ですが結婚してください!』と言おうと心に決めながら新幹線に飛び乗った。
しかし冷静に考えると、顔も知らない人と待ち合わせをして会うということは結構リスキーなことでもある。
そこで妹2人とガタイの良い男の先輩に『昼の1時までにまた連絡する。もし連絡がなかった場合、なんらかの事件に巻き込まれている可能性があるので、その時は警察に連絡よろしく』と送信しておいた。
我ながら抜かりない。
そして、いよいよ対面の瞬間。
理系『待合室に座っています。自分の他にもう1人いますが、たぶん分かると思います。』
電車を降り、まずトイレに向かい最後の化粧、髪型直しを行う。実際、電車の中でも5回ほど化粧直しを行なっていた。直しどころか触りすぎて逆に崩れそうだ。
がらんとした駅の構内に入り、窓の方から恐る恐る待合室を覗くと、たしかに中には2人の男性が居た。
ひとりは…居眠りしているおじさんだ。
もうひとりは…
!!読書してるメガネのお兄さん!!
横顔いけるやん!!!これはもうけっこn...
お兄さんがこちらを向いた。
結婚は一旦保留にすることにした。
もちろんイケメンが来るなんてことは思っていなかったが、まあ、実際はこんなもんだよな〜〜感は否めない。
理系「はじめまして〜!遠くからありがとうございます(^_^)」
ぐり「あっ、あっあの、あっすいません…(緊張)」
理系「髪型、思っていたよりずっと可愛らしいじゃないですか。YouTuberのヒカルってご存知です?正直ああいうのを予想してたから…」
理系さん、思ってた以上に結構しゃべる。
そして全くクールな感じではない。むしろかなり陽気そうだ。
ぐりのイメージでは氷室先生だったが、
実際はあれだ、銀魂の坂本辰馬だ。
とりあえず、持ってきたお土産の梨リキュールを渡すと、彼はとても喜んでくれた。
理系「雨になりましたねー。とりあえず車に乗りましょうか。」
忘れていたが、その日は遊園地に行く予定だというのに大雨だった。
よくよく考えると、はじめましての人と2人きりで遊園地なんてかなりやばい。
その上大雨とか…
これまじで大丈夫か?
不安しかない、理系さんとのデート開幕です。